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香川大学 奥村 幸彦

 

 このたび、本学会中国四国支部の支部長に就任いたしました奥村です。諸先輩方が築き上げられた足跡と伝統を大切に受け継ぎ、会員の皆様とともに当支部のさらなる発展に尽力する所存です。

 

 現在、世界がカーボンニュートラル化へ舵を切る中、CO2排出要因である化石燃料の「燃料転換」が課題となっています。2030年までは低炭素燃料への切り替えや徹底した省エネという「乾いたタオルを絞る」ような厳しい局面が続き、2030年以降は再生エネルギー、水素・アンモニア燃料の拡大化への運用が見込まれます。すでに、石炭火力でのアンモニア混焼、ナフサ分解炉での燃料転換など、着実に社会実装(Society Implementation)が進んでいます。このような背景において、火力、伝熱、バイオマス、燃焼、鉄鋼など、多岐にわたるエネルギー・熱工学分野のトップレベルの研究者が集う当支部は、まさにこの転換期を先導すべき重要な役割を担っています。不確実な未来を見通し、この複雑な課題に立ち向かうには、単一の専門性ではなく、分野を超えた「総合力」と、それを支える人間同士の深いコミュニケーションが不可欠です。そこで当支部では、このエネルギー転換、機器の省エネ化、および伝熱機器の高効率化等に総合力で臨むため、以下の3つの取り組みを推進してまいります。

 

 第一に、「横断的な議論と産学連携の活性化」に取り組みます。異なる分野間の交流を刺激し、最新知見を共有する伝熱セミナーや特別講演会をさらに一層充実させ、新事業の創出につながる連携を推進します。

 

 第二に、「次世代エンジニアの育成とネットワーク構築」です。次代のモノづくりを担う大学生が主役となる発表の場を設け、若手研究者同士が切磋琢磨し合える環境を整えます。現在、中四国伝熱セミナーで学生発表を実施していますが、さらなる充実化を図っていきます。

 

 第三に、「国際交流の活発化」です。中国四国エリアからの研究・技術をグローバルに発信できるよう、さらなる国際会議等の開催・共催を増やしてまいります。近年では徳島市で国際会議IWHT(Chair Prof. Y. Deguchi)を開催した実績がございます。

 

 先端技術の共有による相互の研究発展はもちろん、志高い次世代の育成に向け、当中四国支部は一丸となって邁進していく決意です。会員の皆様には、これらの機会を最大限にご活用いただき、支部内外の関連諸行事へも積極的にご参加いただけますよう、心よりお願い申し上げます。