公益社団法人 日本伝熱学会 / The Heat Transfer Society of Japan



「次世代鉄鋼材料創製技術の研究」

主 査 門出政則 (佐賀大学)
幹 事 永井二郎 (福井大学)
芹澤良洋 (新日鐵住金)
委 員 大久保英敏 (玉川大学)
柳本 潤 (東京大学)
上路林太郎 (大阪大学)
白樫 了 (東京大学)
宇高義郎 (横浜国大)
高田保之 (九州大学)
土山聡宏 (九州大学)
藤本 仁 (京都大学)
光武雄一 (佐賀大学)
鶴田隆治 (九州工大)
大竹浩靖 (工学院大学)
黒坂俊雄 (神鋼リサーチ)
中田直樹 (JFEスチール)

概要:
本研究の目的は,金属組成学分野と冷却分野の研究者が相互連携することによって冷却材料の結晶成長を制御し,必要な工業製品を効率的に製造することである.具体的には,鉄鋼業における材料組織制御技術の抜本的向上により,製品レベルを大きく飛躍させることである.そのためには,金属組成学を専門にした研究者と連携しながら,高温材料を急速冷却するときの金属組織の変態や結晶の成長を正確に理解し,それを活かした冷却技術の開発をすることが必要である.しかしながら,冷却技術の分野にも未解決な問題,即ち急速冷却中の非定常温度の進展や冷却速度を支配するメカニズムの解明が残されたままになっている.そこで,急速冷却及びその制御を行う上で大きなポイントとなる強サブクール沸騰時の濡れ開始メカニズムに関する研究により,その原理を明らかにする.また,濡れの現象を複雑にしている実材料における表面性状の影響についても研究を深め,濡れに関する実用領域における包括的な原理の追求を行う.その結果,材料組織制御を可能とした実用的な冷却技術の開発を展開することが可能になる.